クリニック案内

岩手銀行裏。
(株)フラワーショップ花誠さん隣。

医院名
一松堂医院
院長
種市 良意
住所
〒031-0087
青森県八戸市大字朔日町37
電話番号
0178-22-0025
医療機能情報
  • 予約なし受診可
  • 漢方医療相談
  • 慢性疾患相談・精神相談
八戸市や近郊にお住いの方。
幼児からお年寄りまで、お気軽にご相談ください。

ご予約・ご相談

診療時間・事務的なお問い合わせはTEL0178-22-0025まで 

エッセイ

生命の偉大さ!「けれどお別れの時も・・・」

お産は人口も増えるし、おめでたいことですが、介護の仕事も五年目ともなると、お別れの時期を迎える方が出てきます。

特に長くおつき合いをしたお年寄りとの別れは、本当につらいものがあります。

103歳で肺炎を起こし「もうだめでしよう」ということで当院に入院となったおばあちゃんがおりました。

奇跡的に回復し座って食事が出来るまでになり、一度帰宅しましたが年末にもう一度入院。先日亡くなられました。「子供の頃戦争があった」と。雪が降ったとき「その戦争の前に山で兵隊さんが亡くなった」話を。1900年生まれですので、1904年の日露戦争の事のようです。

山で死んだ兵隊さんは「八甲田山の遭難」ということになります。

病室で104歳を迎えみんなからお祝いを言われ嬉しそうでした。最期は眠ったまま、呼吸がゆっくりと遅くなっていき、やがて停止。そしてその後、心拍がゆっくりと小さく遅くなってモニターから消えていきました。初めて「完全な自然死」という亡くなり方を見たような気がします。

そしてもうひとり。寝たきりなのですが、脳卒中4回、肺炎なんと11回目という鉄人おばあさんが退院します。私は4回目の肺炎から見ていますが、もう少しで90歳を迎えます。どちらも生命の偉大さです。

薬について

「買ってはいけない本」を買いましたか。

別にオヤジギャグではないのですが、結構売れているみたいです。有名な、又は売れている商品を「これはこういう悪い所があるから買うな」という事なのですが、なんだかこの頃の日本は「良い」と言えばカリスマだなんだとすぐに飛びつき、次はその悪口を言えば今度はベストセラー。要は「売れさえすれば後はどうなったか分からない・・」みたいなのが続いていませんか。

今度は「買ってはいけないは買ってはいけない」「買ってはいけないは間違っている」なんて本も出てきました。この手の話は非常に多く、すぐに飛びついて非難をすると恥をかく事もありますので気をつけてください。「ガンと闘うな」「医者からもらった薬が解る」など医療を否定することによるうけをねらって、生命の危険に瀕する人も出ています。

かって「ビタミンCはガンに効く」と「レモンに発ガン性がある」が同時に出た事があります。それと似たような記事が載っていました。輸入オレンジの防カビ剤で膀胱ガンや奇形の発生があるというものです。間違いではないのですが、実験結果から算定すると1~2年の間に1日1万個、約8.7秒に1個食べ続けると危険だということです。みなさんは食べるのをやめますか?

「病院でもらう薬には副作用がある」と言って英雄になった方がいます。でもその専門外の人が勝手に使うと危ないから医師が(最近は医者と呼び捨てにされる事が多いようですが)量と期間を計算して出しているわけですよね。だから使ってもらう方も「十分な説明」をしなければならないわけです。「どういう事に気をつけていればいいか。どんな症状が出たらいいか」をちゃんと聞くことです。

「これは副作用だ」と自分で決めつけているケースも結構ありますし、勝手にやめてしまって悪化させている事例も少なくありません。予防注射に副作用があるといってやめてしまったために700人も亡くなったのはつい先日のことです。わからない事、心配な事はすぐに専門家に相談しましょう。そして一緒に考えましょう。 

新生児

皆さんは「新生児」という言葉を、ご存知でしょうか。
簡単に言えば「生まれたばかりの赤ちゃん」ということになりますが、では、どこまでが「生まれたばかり」なのでしょうか。
いろいろ云われておりますが、アメリカ医学大事典には「生後四週間まで」となっています。
それでは、「新生児」が専門の「科」。即ち、小さい赤ちゃんが病気をしたときにかかる科は?という疑問が生まれてきます。

新生児学は割合に新しい学問で、ほんの十年くらい前までは「そんなものをやるのは変わり者だ。」とさえ言われていました。
そのような状態ですから、産科も小児科も互いに敬遠しあっていた時代もありました。
「日本新生児学会」は主に、産科、小児科と、小児外科等の関係者によって構成されています。医学的にも、ここ数年の間に飛躍的進歩を遂げ、「未熟児保育」などがマスコミで報道されたりして日の目を見るようになってからは、むしろ、それぞれの科で競いあうようになっています。

現在は、小児科がリードしておりますがまだまだ専門の医師、看護婦、検査や管理の設備は少なく、いわゆる「未熟児センター」にいたっては各県に一つか二つあれば良い方という状態です。
赤ちゃんの病気は小児科に管理していただくことにはなるのですが、「手早く、確実に」が第一ですので、無駄のない手順をふむためにかかりつけの先生か、お産を扱った先生にまず相談するのが良いでしょう。
生後一ヶ月くらいまでは特に成長が著しく、新陳代謝が激しくなるときですので、顔の手入れやお尻の手当てが追いつかなくなって、顔やお尻に湿疹を作って大騒ぎしているお母さんも少なくありません。

また、この頃に赤ちゃんを脱水にしてしまうという失敗もよくあります。哺乳だけすればいいというのではなく、湯冷ましで結構ですから十分な水分をあたえるように心がけてください。生まれて半年くらいまではお母さんから免疫をもらっていますので、それだけでもかなりの病気を防ぐことができます。
水分が足りなくなると当然水気を欲しがります。勢いよく吸い込むと空気も一緒に入りますので吐いてしまうことがあります。
空気抜きをうまくやりませんと脱水への悪循環になってしまうことになります。そして泣いたらすぐにだっこをして訴えを聞いてあげてください。抱き癖は五ヶ月過ぎ頃にならないとつきません。新生児期にはまめに抱いてあげないと、頭も心もいびつになってしまいます。

新生児期の赤ちゃんは(当たり前ですが)自分では全く何もできません。お母さんは常に「何をしてあげたらいいか」を考えてあげてください。

思春期教育

性教育が「思春期教育」として考えられるようになり、一部でそれぞれに行われていたものが、教育の現場でもようやく本格的に取り上げられるようになりました。今年の会議の中で出たアンケート(中学生)の中に「分かりきった内容である」というのがありました。

たぶん「どうして子供が出来るか」「してはいけない」のあたりかと思います。そのあたりは小学五年生の理科でも取り上げられていますので、知っている子には確かに「今さら・・・」でしょう。「避妊教育」が含まれる場合では、「遊んでも出来ないように」と勘違いされる心配もありますし「性行為を奨励するのか」との声もあります。看護学校でも「妊娠」について正確に答えるのは難しいでしょう。

流産の危険性や妊娠中毒症。異常発育による絨毛性の悪性潰瘍や子宮外妊娠などの妊娠による母体リスクは「重たいから大変」だけではないのです。生命を伝える事の膨大なエネルギーの消費や、人が一人増える事によってどのような社会的に必要な事がらが増えるのか、それができるのかなどが、話し合い伝えられていないような気がしますがいかがでしょうか。男と女は厳密には違う生物です。構造も働きも違います。「性」の教育は生涯教育として、大人ももう一度見直していただきたいのです。

「秋の養成法」は読書が最適

日増しに秋が深まり、肌寒い感じさえしますが、いかがお過ごしでしょうか。古代中国の医学書には「万物が成熟して収穫される季節」とあります。秋の養成法としては「心を安らかに、陽気をひそめて天地の気の影響を和らげるように」とあります。やはり読書などには最適の季節でしょう。

落ち込み気味の方には自分の考えに同調してくれるもの、ときめきを与えてくれるものなどが、下手なお薬より効くかもしれません。

今年、読書連合会においでになった作家の先生は、加来耕三先生でした。『三国志の謎』や『武蔵の謎』など歴史の真実に迫る内容の多い方です。私の好みもあって『新撰組の謎』を取り上げてみました。

見る角度、個人の経歴などにより実に多彩な歴史が見られます。

幕府の命により、新政府でも軍医総監として活躍した松本良順が「集団健康診断」を行った事実もありました。なんと、半数近くが何らかのの病気にかかっていたそうです。結核が二名。ひとりは沖田総司でしよう。病死した隊員は十三名ありました。戦死者が七十八名なので、割合としては多いほうだと思います。

有名な「局中法度」違反による粛正(切腹など)は四十三名というのは驚きです。こういう「へぇ!」という内容の読書は頭を休めるにはいいかもしれませんね。 

自分で身を守る努力もしなければ・・・

人間の歴史の中で今ぐらい「家庭」というものを軽視している時代はないのではと言う気がしています。

「家庭内」と「家庭外」を分けて考える必要がなくなれば、社会生活は気楽なものです。しかし実際は、それぞれの都合、思惑があるので「自分の好きなように」とはいきません。

それを当然だと思っていないのは子供達だけではないようです。

そもそも「家庭」とその集団の「社会」が発達してきたのは、危険からいのちを守るためでした。一人よりふたり。ふたりより家族。ひとつの家族より、いくつか集まった方が、力も、知識も豊富になります。そして一番先に子供が身につけなければならないのが、まず危険なものに近づかないこと。危険から身を守る方法です。

ホテルの謝恩会や結婚式の会場で髪がぬれるほど汗をかいて全力疾走している子供達を見かけます。ぶつかったり料理をひっくり返したりする危険性。食事の席で、ものすごく舞い上がるほこり。それでも誰も注意しません。夜中に知らない人の車に乗って、怖くなって飛び降りたり、動いている回転ドアに飛び込んだり。完璧に安全なものを作れという前に、自分で身を守る努力もしなければ、やり切れない事故は減らないのではないでしょうか。

男性も更年期障害「初老期うつ病」

この頃「男性更年期障害」という言葉を耳にするようになりました。

女性と同じような年代で、同様の症状を起こすので、言葉としてはちょうど良い具合に当てはまるのですが、もちろん正式な名称ではありません。私どもの外来でも、奥様が相談に来られる事もだんだん増えています。女性と平行して考えると「男性ホルモンの低下」ということになります。欧米ではかなり以前から「エイジング・メイル=加齢男性」という概念がありました。年をとって性ホルモンが低下して、生態機能が低下する事を言います。

その理論だとフリーテストステロンの値を測ると分かるはずなのですが、ほとんどは正常値が出てしまうようです。

それは、その人の若かったときを正常と考えると、個人差が大きく数値だけでは比較できない為のようです。

症状としては、会社に行かない意欲がない、イライラ、動悸など女性の場合と共通点が多いのですが、どちらかというと「初老期うつ病」という方が正しいでしょう。

ホルモンの低下は男性のほうがゆるやかですので、診断がつきにくいため、神経科の薬では強すぎることも少なくなく、だるさがストレスになっている場合もあります。漢方の「夫婦同服」や地黄などが有効なようです。

もちろんホルモン補充療法もあります。

「性教育」とは「思春期教育」

「性教育」というとすぐいやな顔をする人もいますが、そういう大人達こそ何の事か良くわかっていないようです。

結局は自分の命を守るための「健康教育」の一部として、社会の一員になるための「思春期教育」なのです。責任を持てるだけの社会的力と知恵を持って、初めて許される事として古代では「神に許されたときと場所」でのみ男女の交わりが行われた時代もあるようです。西洋文明と同時に入ってきたものの中に性病があります。それ等から身を守るために「道徳」も厳しくなっていったと考えられます。中・高生のアンケートでも一番低いのが性病に関する知識です。わけの分からない者がやりたい放題では、とんでもないことになってしまうのは当たり前のことなのですが、それを防ごうとして、教育界と年を取った方は道徳を、病気の蔓延を防ごうとする人は医療を優先するので教える側もなかなか統一がとれていません。

性感染症(STD)をいくつ挙げられますか?淋病、梅毒、エイズ、クラミジア、性器ヘルペス、尖型コンジロームなどのほかに、通常の接触では感染しないようなものもたくさん含まれます。

コンドームをしたからといって防げるものばかりではありません。

平和の中に浸って「本当に大切な人」の事を考える力も失われていっているのでしょうか。

抱きしめるという会話 

新聞の広告に「抱きしめるという会話」というのが載っていました。

「抱かれたい男・抱かれたくない男ベストテン」なんて、一昔前なら信じられないような言葉がマスコミに登場しています。「抱く」「抱かれる」という言葉はいまは性的なものを表すことが多いようですが、中学校・高校の講演の後のアンケートに割合が気になるのが性交渉は「愛し合っていれば良い」という所です。郡部の学校でもだいぶ%が増えつつあります。

と、答えた人達はたぶん「愛し合って抱かれちゃった人達」なんでしょうけど、本当に愛し合うってそんなに簡単なものでしょうかね。

子供の頃に抱きしめられた記憶。大好きな人に抱きしめられた記憶を思い出さないまま「抱かれ」ちゃっていないでしょうか。

小さい頃、抱きしめられた記憶は「優しさや思いやりの大切さを教えてくれたり、ひとりぼっちじゃないって思わせてくれたり、死んじゃいたいくらい切ないときに支えてくれたりします」と。

小さい頃の抱きしめられた記憶は「優しさ」という会話として心の中に残っています。心の中や自分の持っている知識や体験を好きな人に伝えたいと思うところに会話が生まれます。会話の無い「抱かれるだけ」は空しくありませんか。「抱きしめるという会話」を思い出してみませんか。